おしっこを観察しよう うさぎとカルシウムについて その2 01.09.015 |
[P-2もくじ][トップページ] |
![]() |
2001年初夏、ニンジン型囓りもの「ガリガリくん」は、製造停止になりました(店頭には在庫があるかもしれませんが) また似たようなものに、スドー「Piccolino」「PETER RABBITシリーズ」がありますが、全面廃盤予定とのことです(注1) めでたしめでたし、うさぎに高カルシウム食が危険なことがわかった今、当然の処置ですね しかし、これはあくまで「うさぎ」のことです 動物ごとに適正量は違ってきます 早とちりせず、みんなで賢い飼い主を目指しましょう 売られているものが安全かどうか、判断は飼い主がしなければならないのが現状のようです すべてのショップが、きちんと理解しているかどうか疑問です 自己防衛したほうが無難でしょう 尿石症については、おしっこを観察することで、異変に気づくことができそうです では正常な尿とはどういうものか? 個体差もあるので、ふだんの観察が大切です 去る8月24日、うさぎ飼い主同士の勉強会に出席し、専門医からお話を聞く機会を得ました(さいとうラビットクリニックにおける、ラビットオーナーズカンファレンス) テーマは「尿検査からわかること」、サブタイトル、尿石症の栄養学的検討、でした まさにこのページにピッタリ(^^) 講義ノートをとりましたので、抜粋を下記にアップします 参考にしていただければ幸いです 飼い主が尿採取をし、獣医師に尿検査してもらえば、血液検査なしで、診断が下せる場合も多々あるそうです なるべくうさぎにストレスの少ないよう、飼い主も努力したいと思います おしっこ採取の方法 |
注1:なお吉さんが、スドーの「お客さま相談室」に電話し、うさぎのカルシウム代謝の特殊性を力説してくれました その後、会社側は理解を示してくれ、一斉処理は難しいが、廃盤処理の方向であると、回答をもらえたのです |
尿石症のほとんどはカルシウム結石と考えてよい その主な原因 飼い主が尿石症に気づいた症状は、血尿、お尻周りの汚れ、排尿困難などである 1.量・・・20-350ml/kg/24h (平均130ml/kg/24h) 2.色・・・白、黄色から茶褐色まで正常 ニンジンジュース状になることもある 3.透明度・・・不透明が正常、結晶成分が沈殿すると透明になる 飼い主サイドでできることに絞り、化学検査、顕微鏡検査等は省きました |
![]() |
市販の尿試験紙の一つ オキシドールで泡が出たら血尿、という説もあるそうだが、信憑性がきわめて低い |
量や色、個体によってずいぶんとばらつきがあることに驚かせられました 観察をふだんから怠らず、日常と明らかに違ったら、病気のサインと見て、早め早めに信頼できる獣医師へ行くことが大切だと感じました また、健康なときに血液検査して、その数値を知っておくことは大切なことのようです(なお吉さんありがとう) 平均値からのズレが大きいうさぎの場合、診断の目安になります うさぎの性格は遺伝するので、おしっこをガマンしやすいうさぎは尿石症になりやすい、ということが言えるかもしれませんが、圧倒的に食事が原因だそうです やはり食事は重要ですね ペレットの切り替えは面倒ですが、なるべく品質のよいものを探してやりたいものです おやつ等、「うさぎの健康を考えてカルシウムを添加」とあるものは、ダメです カルシウムは大切な栄養素ですが、少なくともうさぎはふだんの食事で充分、ことさらに摂取する必要はないようです 急におやつをすべてなくすのはかわいそうなので、ごほうびとして少量にとどめたらどうかと考えます P-2はおやつは果物、うさぎ用お菓子を知りません それはそれでかまわないと思っています かわいい「うちのこ」を元気で長生きさせるため、飼い主同士で情報交換しましょうね |
我が家では写真のようなすのこ付きのトイレなので、採取したいときはペットシーツなしで用を足させ、スポイトで吸い取り、フィルムケースに入れます(スポイトは3個100円くらいのもの) 以前、散歩うさぎ仲間で話し合ったとき、うちの方法のほかに、いろいろなアイディアが出たのでご紹介します 実際の血尿の写真は、こちらで見られます 痛ましいことなのでそのつもりご覧ください(MOGUさんありがとう) |
斉藤先生による、ラビットオーナーズカンファレンス(ROC)の講義メモをラッコさんがアップしてくださっています。ラッコさんは毎回出席されていて、とても参考になりますよ。 → ROC |
|